テーマ「共同体/共異体」

糸島芸農は、福岡県糸島市の二丈松末(にじょうますえ)、旧・松末村を中心に開催してきました。北側の小高い山林と南側の広大な田畑に挟まれ、東西に伸びる唐津街道沿いに広がるこの集落は、高齢化や少子化の波を受けながらも、昔ながらの共同体を今も残しています。
同じ地域に居住し、利害を共にする人々の集まりである「共同体」。この集落の共同体が受け継いできた田畑や山林では、害獣や雑草と呼ばれる動植物と常に向き合い、伝統行事では祖霊を祀り、祈りを捧げることで、自然や異界と共存、共生してきました。
人間は、「自分」と「自分以外」を衣服や皮膚で隔てているように思いますが、食べて、飲んで、息をすることで、体外の動植物を体内に取り込み、常在菌や腸内細菌などの微生物を宿し、共生することで、バランスを保ちながら生命を維持しています。
この集落で芸術祭を行うことは、共同体の外側からの移入者を受け入れることでもあります。アーティストという異生物やアートという異物と遭遇し、土地の人も余所者も、共感や違和感を表明し合う。この集落の「共同体」に対して、芸術祭とは「共異体」と呼んでもいいのではないでしょうか。
あらゆる場所で「同じもの」での同調圧力と「異なるもの」の分断や排除が起きている中で、2023年の糸島芸農は、アートを通して「共同体」と「共異体」が共存し、共生するための技法を開発したいと思います。

開催概要

2023年10月21日[土],22日[日],28日[土],29日[日]
11:00-17:00

料金|
2,000円(学生1,000円、小学生以下無料)※要学生証

会場|
福岡県糸島市二丈松末、深江地区

Photo: Ryuji Araki

ゲストアーティスト 長坂有希

アーティスト/ 香港城市大学クリエイティブ・メディア学科博士課程研究員 / 広島市立大学芸術学部専任講師
1980年大阪府生まれ、日本・香港に在住。

長坂有希は日常の暮らしの中で出会う事象を綿密にリサーチし、自らの体験や記憶を織り交ぜながら物語を編み、語ることを通して、物事の関係性の再定義や、周縁のものたちからの視点を提示し、異なる人々や生物のあいだに存在している権力構造の再考を試みようとしている。

長坂はテキサス州立大学で学士(美術)、国立造形美術大学シュテデルシューレ・フランクフルトで修士(美術)を取得し、文化庁新進芸術家海外研修制度を受けてロンドンで一年間の研修を行った。現在は香港城市大学クリエイティブ・メディア学科に所属し、北海道の生態系をテーマにしてリサーチ、制作を行うと同時に、広島市立大学芸術学部において教育に携わっている。

https://www.akinagasaka.net/

トークゲスト 石倉敏明

1974年東京生まれ。人類学者・神話学者。秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻准教授。シッキム、ダージリン、ネパール、東北日本等でフィールド調査を行い、環太平洋の比較神話学、複数種をめぐる芸術人類学、アーティストとの協働制作をおこなう。2019年、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際芸術祭日本館展示「Cosmo-Eggs | 宇宙の卵」に参加。共著書に『野生めぐり 列島神話の源流に触れる12の旅』(田附勝との共著、淡交社)、『Lexicon 現代人類学』(奥野克巳との共著、以文社)、『モア・ザン・ヒューマン マルチスピーシーズ人類学と環境人文学』(以文社)など。

参加アーティスト 

長坂有希、藤浩志、Studio Kura子ども絵画造形教室、松崎宏史、河合拓始、鈴木淳、渭東節江、天野百恵、きみきみよ、早乙女五人集、王淨薇(貧乏しない芸術祭)<台湾>、梁海頤(貧乏しない芸術祭)<香港>、李剛齡(貧乏しない芸術祭)<台湾>、一才鑼鼓様(四人音楽団体)(香港新概念芸術祭)<香港>、他 ※5月末時点

主催

糸島芸農2023実行委員会

協賛

協力

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